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Crossroad 第6回 家族 文/吉田 良治
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日本では核家族化が進み、家族の絆が薄くなっていると言われてきました。また離婚率の上昇により、子どもを育てる上でも大きなリスクがいるようになっています。そして最近では個々の孤立化という問題も出ています。壁にぶつかって身動きが取れなくなったとき、孤立化してしまうとそこから抜け出すことも難しくなってしまいます。
電車の中でよく見る光景で、母親が携帯電話の操作に夢中になり、子どもが何か話しかけても、「ちょっと待ってねぇ〜!」といって、また携帯電話の画面に夢中になります。子どもが発信する言葉には大きな意味があります。それは成長という最も重要なカギです。それを放棄して他に優先するべきことは何があるのでしょうか?
親が共稼ぎをしている家庭が多くなっているので、親が子どもと過ごす時間が少なくなっています。どちらか片方の親が常に子どものそばにいて子育てができないことは、子どもの成長にとってとてもマイナスになってしまいます。
教育機関で学ぶ時期になれば、教師が親に代わってその役割を担いますが、親の役割のすべてを教師がすることはできません。最終的には家族というものがとても重要になってきます。受け持つ子どもたちすべてに同じように接していくことは、とても困難なことです。ましてや家庭環境も別々ですし、一人一人の個性を大切に接していくことは至難の業です。
アメリカでも以前から離婚率の上昇で、子どもの成長にも大きな弊害が出ていました。そのことにより教育だけでなくスポーツの役割も、とても重要になっています。子どもたちの環境に影響を持つ、スポーツの指導者が一緒になって、子どもたちの成長を支えていていくことが重要課題になっています。
また、指導者と親とのコミュニケーションも大事になります。家庭に戻ったら子どもたちは、親が最後にしっかり受け止められるよう、子どもたちの情報を共有し、共に支え合うことが重要です。アメリカでは教育・スポーツで培われる「心の力」「学ぶ力」「体の力」の3つの力を養うことで、家族の絆を確かめ合いながら、密接に絆を強めていきます。
家族、教育機関、スポーツ団体、そしてNPOなど、子どもを取り巻く環境の中で、大人たちが連携してサポートをしていくことで、子どもたちが孤立せずに正しい人生を歩めるような取り組みが必要です。昔は子どもがやんちゃしても、近所のおっちゃんやおばちゃんたちが、親の代わりに導いてくれました。今は他人が口出しできない空気もあります。
しかし、最も重要なことは、子どもたちの言葉に真剣に向き合い、しっかり受け止めていく姿勢が大変重要になります。子どもの言葉よりも、携帯電話の画面の方が大事なはずがありません。親や大人たちが子どもたちの言葉にしっかりと向き合っていく姿勢こそ、今求められることだと思います。そのベースは教育機関でもスポーツでもない、家族の絆ということになります。携帯電話の中には子どものこころは宿っていません。子どものこころは子どもの中にあります。子どもが言葉を発している間は、携帯電話を手放してみてはいかがでしょうか。(つづく)
吉田良治さんプロフィール
1962年生まれ。1998年にワシントン大学へアメリカンフットボールコーチ留学。2000年リーグ制覇、2001年ローズボウルに出場し、ローズボウル制覇に貢献。国家レベルのリーダーシップ教育に貢献した、ランブライト元ワシントン大学ヘッドコーチよりリーダーシップ教育を学ぶ。
全米の大学で人格形成プログラム普及に貢献した、ライス元ジョージア工科大学体育局長よりライフスキル教育を学ぶ。
吉田良治さんBlog http://ameblo.jp/outside-the-box/
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