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教材出版 学林舎は学習教材の制作・販売、教育商材(理科実験工作教材・アメリカの教科書など)を取り扱っています。

【GAKURINSHA TOPICS】教育現場の行き先 評価について考える

 現在の教育現場における子どもたちの評価の方法には、絶対評価、相対評価、個人内評価などさまざまな基準があります。

■絶対評価
 目標に準拠した評価で、学習指導要領に示されている目標をどのくらい達成できたかをみるもの。

■相対評価
 集団に準拠した評価で、学年やクラスなどの集団において、どのあたりの位置にいるかをみるもの。

■個人内評価
 児童生徒ごとの良い点や可能性、進歩の状況などを積極的に評価するもの。

 このような評価基準がある中、現在どのような評価が社会や教育現場で求められているのかを分析し、解説します。
 近年、子どもたちの学力低下が問題視されています。文部科学省が実施した学力調査によると、日本の子どもたちの成績は国際的に見てもトップレベルにある一方で、暗記や計算は得意だが判断力や表現力に欠ける、学習意欲が低い、学習習慣が身についていないなど、多くの課題も浮かび上がっています。
 また、現代の社会では、少子高齢化をはじめ、情報化、グローバル化などに伴うさまざまな問題が生まれています。そして、今後さらに高度化かつ複雑化していくであろう問題に、柔軟に対応できる力が求められています。変化する将来を見据え、多様化する問題に立ち向かえる力を子どもたちに身につけさせるためには、これからの教育と評価の方法を見直すことがますます重要になってきます。
 変化の激しい現代社会における教育では、基礎的な知識や技能の習得のみならず、思考力・判断力・表現力などの育成、学習意欲の向上、多様な人間関係を築いていく力や習慣の形成などを重視していく必要があります。そして子どもたちは一人一人が自ら個性を発揮し、困難な場面に立ち向かい未来を切りひらいていく力を身につけなければなりません。
 そのためには、幅広い学力を育てられる環境が必要です。大学や企業も今の子どもたちに対して論理的な思考力や問題を発見する力、それらを解決するための行動力を求めていますが、現在の子どもたちはその力に乏しいとの指摘もあります。また、全国的な学力調査でも、今の子どもたちは自ら学ぶ意欲や判断力、表現力に課題があることが指摘されています。
 このような現状をふまえ、教育現場では指導者が子どもたち一人ひとりの特性に応じて指導するなど、「わかる授業」を行い、学習意欲や行動力を育むことができるように努めています。教育現場では、計画→実践→評価という一連の活動が繰り返されながら、子どもたちのよりよい成長を目指した指導が展開されています。すなわち、指導と評価は別物ではなく、評価の結果によってのちの指導を改善し、さらに新しい指導の結果を再度評価するという、指導に生かす評価を充実させることが重要なのです。
 このように指導と評価の一体化を進めるためには、子どもたちへの評価活動を、「評価のための評価」に終わらせることなく改善に生かすことによって、指導の質を高めることが重要となります。また、学習の評価を日常的に、通知表や個人面談などを通じて子どもたちや保護者に十分に説明し、共有していくことも大切です。さらに、地域社会と一体となった教育を重視する必要があるため、地域社会のさまざまな機関と連携をはかることが不可欠となるでしょう。(文/学林舎編集部)