2018.07.20

【GAKURINSHA TOPICS】
2018年教育の行き先 グローバルリーダーズハイスクール

 「グローバルリーダーズハイスクール進学指導特色校(GLHS)」とは、「豊かな感性と幅広い教養を身に付けた、社会に貢献する志を持つ、知識基盤社会をリードする人材を育成する」ことを目的とする学校です。大阪府教育委員会が3年に1度、指定します。平成30 年度~平成32 年度は、北野高校、豊中高校、茨木高校、大手前高校、四條畷高校、高津高校、天王寺高校、生野高校、三国丘高校、岸和田高校の10 校が指定を受けており、受験に際し、校区の指定はありません。

○難関大学への進学
 「進学指導特色校」という名称や、指定された高校が高い進学率を誇っていることからわかるように、難関大学への進学が大きな目標の一つで、その事業評価の「自己評価」には「確かな学力の向上を図る」「高い志をはぐくみ、進路実現をめざす」という観点が含まれています。「実績評価」には、当然ながら「進学実績」の項目があり、世界ランキング400 位以内の大学への現役進学者数が評価基準に含まれています。この世界ランキングには、日本からは、東京大学や京都大学といった、外務省やグローバル企業などで世界を舞台に活躍する人材を輩出している大学がランクインしています。

○グローバルな視点を養成
 世界で活躍できる人材の育成も、GLHS 設置の大きな目標の一つです。そのため、英語の教育にはひときわ力を入れており、「実績評価」の「英語運用能力」の項目では、TOEFL の受験者数・スコアが評価基準とされています。ある高校では天文学や心理学といった、大学の一般教養レベルの授業が英語のみで行われています。また別の高校では、授業でTOEFL iBT テストを活用することで、英語の「聞く」「読む」「話す」「書く」という4技能を海外の大学に進学できるレベルまで引き上げることに加えて、自分から意見やアイデアを発信するためのベースとなる思考力や表現力の向上を図っています。TOEFL iBTテストは、大学入試改革に伴い、共通テストでの利用が決定しており、さらに活用が広がることも考えられます。また、英語や欧米文化一辺倒ではなく、多角的な視点を養う取り組みを実施している高校もあります。ある高校では、イスラーム文化、特に日本とのつながりが深いトルコやインドネシアといった国々の文化について研究し、その結果について討論するセミナーが開かれています。

○知識のアウトプットの技術向上
 知識のインプットだけでなく、ディスカッションやプレゼンテーションといった、アウトプットの技術向上にも工夫が見られます。GLHSに指定された複数の高校で、英語によるディスカッションやプレゼンテーションが生徒たちに課されています。また、生徒たちが、人文科学や社会科学、自然科学といったテーマに関して研究し、その成果を発表する発表会が、年に一度行われています。これは問題解決能力やプレゼンテーション能力を向上させることを目的として実施されています。(文/学林舎編集部)

○「求められるグローバル」 学林舎 北岡

 グローバルリーダーズハイスクールがもとめる学力については、大きく3つあげられる。「難関大学への進学」「英語力」「表現力」。「難関大学への進学」については、日本の現状を考慮すると、可能であれば、海外の大学に進学する方がグローバルな視点から見て価値が高い。「英語力」「表現力」に関しては、グローバルな未来を思い描くのであれば必要不可欠である。ただ、どれだけの学生や子どもたちが、グローバルな世界で活躍する自分を思い描きたいと思えるかが重要である。そのためには、様々な分野の大人たちの努力はもちろんだが、未来を生きていくための準備を、大人がどこまで子どもたちに教育として提供できるかにある。そしてそのためには、大人たちが自分たちの使命、未来を描けるかも大切であることは言うまでもない。