2019.05.17

2019年学習の行き先 成長する思考力GTシリーズ国語からはじまる表現力学習

  『成長する思考力GTシリーズ国語』を用いた読解力育成の取り組みが行われています。GT国語の特長のひとつは、与えられた設問の範囲で正確に答えられる能力を身につけられることです。
 読解力育成の先には、学習者の日本語表現力を豊かにする目的があります。表現力を豊かにするには、GT国語を用いた学習はもちろんのこと、様々なプラスアルファが必要です。それは、読書をしたり、その内容を要約したり、感想文や作文を書いたりすることです。しかし、学習意欲が低下している子どもに強制的に取り組ませても、効果はありません。まずは、子どもたちが自発的に学ぶ姿勢を身につけ、社会で生かせる力を育むための学習が必要になります。
 学林舎では「聞くこと」「読むこと」「話すこと」をテーマに、過去に様々な形式の学習方法を提案してきましたが、今回は「聞くこと」について再提案したいと思います。

○聞くこと
 言語表現において、話を聞くことから全ては始まるといっても過言ではありません。ここでいう「話を聞くこと」とは、ひとつのテーマを巡って、話し手が何を自分に伝えようとしているのかを理解することです。
 しかし、成長するにしたがって、子どもたちは自分の経験と照らしあわせて判断する独自の基準をもつようになることで、他人の話を退屈だと思うこともあります。大人の場合はさらに経験が積み重なっていきますので、自然と聞き流している状況も多くなります。この「自分はわかっている」という姿勢を改善しない限り、言語表現力の向上にはつながってきません。改善するためには、いくつか手段があります。ひとつはメモを取ること。内容はどうであれ、話を聞いて、メモをとることによって、聞いた内容に意味があるのか、ないのかを判断できます。小学校低学年の内にメモをとること、メモを見直す習慣を身につけることによって、子どもの言語表現力の“のびしろ”は大きく変わります。
 一文、二文を読み聞かせる方法もありますし、ラジオを聞く、テレビを見ることも方法のひとつです。まずは、子どもが興味関心のある素材を選択し、“聞くこと”“メモを取ること”を習慣づけてください。

成長する思考力GTシリーズ国語

 *学習成果のその他には、次のような回答をいただいています。

・何度も読んで考えるようになった。
・要約力がついてきたと思う。
・文字ではなく文章として読めるようになった。
・問題文と設問の関係がわかってきた。
・漢字が好きになった。
・楽しんでいるという点で効果があった。
・段階的に理解ができはじめた。
・知識を理解し、吸収する力が向上したように思う。
・文章を論理的に読む視点ができはじめた。
・会話の際の語彙力の向上を感じる。
・コミュニケーションが上手くできるようになった。

(文/学林舎編集部)