2019.12.19

読書はパワー(THE POWER OF READING )

新リテラシー

 リテラシーという言葉は、江戸時代の寺子屋での教育内容を表す「読み・書き・そろばん」という言葉と同じものです。ヨーロッパなどでは「three R’s」と省略されてきています。この「3R」というのは「Reading = 読み、Writing = 書き、Arithmetic = 計算」のR(r)からきています。
 ところで日本におけるリテラシーの「読み」は漢字、ひらがな、カタカナを読めることであり、「書き」とは漢字、ひらがな、カタカナを書けること、「そろばん」は計算ができるということでした。しかし、現在では日本のリテラシー水準は世界的に見ても高く、ほとんどの人が「読み書き、計算」はできるようになったのです。
 2020年、東京オリンピックが開催されようとしている中、求められるリテラシーは変化しています。「日本語、英語で文章を読める(分析できる)、日本語、英語で文章を書ける(記述できる)、PCを操作できる」などの能力が必要になってきました。

 ところで、まず日本語による文章読解力、文章記述力を身につけるためにはどうするかを考えねばなりません。
すべて根幹にあるのが「読むこと」なのです。

 

「読む」とは「文脈を読みとる」こと

 「文脈」と言う言葉を聞いたり、目にしたことがありますか。この「脈」でいちばんよく見聞きするのは「山脈」でしょう。山が連なっている様子を表したものですね。ほかには、血管などの動脈、葉のすじの葉脈、あと人脈とか金脈などがあります。
 「文脈」とはしたがって、あるまとまった文章の「すじ道」ということになります。
この「文脈を読みとる力」はどうすれば身につくのでしょうか。

 

関心や好奇心にしたがって

 この力を身につけるポイントは、ただひとつです。読むことです。自分の関心や好奇心が働く本を中心に読むことです。ただ、読むためには情報力や知的好奇心をもつことが大切です。

 読むことによって、「読解力」「言葉の数=表現力が増える」「文を書く力=記述・表現力」「文法力」が強化されます。言葉は、読むことによって、成長していきます。

 

 今後の社会は、今以上に読まなくても、目的まで導いてくれる様々な機器(スマートフォン、カーナビゲーションなど)が増えていきます。人は楽な道を選びたがります。私もそうです。しかし、この楽な道が人の文化の進化と考えるのか、退化と考えるのかが今、私自身も含めて、多くの人々が問われている課題ではないでしょうか。(文/学林舎 北岡 響)