2020.03.19

算数 特殊算について

特殊算

 特殊算というものをご存知でしょうか。中学受験を経験した方であれば使ったことのある計算方法だと思います。
 特殊算とは、日本に昔からある「和算」という数学をもとにした様々な計算方法です。中学校で学ぶ方程式の問題も、特殊算を使うことで解ける場合があります。
 特殊算の代表的な例として、「つるかめ算」があります。これは、頭の数の合計と足の数の合計が分かっているとき、つるとかめがそれぞれどれだけいるかを求める問題です。この問題では、つるの足は2本、かめの足は4本であるということが前提となっています。具体的に見てみましょう。

 

【つるとかめがあわせて18いて、足の数をあわせると全部で50本です。つるは何羽、かめは何びきいますか。】

 このような問題では、まず、全てつる(もしくはかめ)であると仮定して考えます。全てつるであるとすると、足の数は2×18=36(本)なので、たりない足の数は14本です。18羽のつるのうち、1羽をかめに替えると、足の数は2本増えます。つまり14本増やすためには、14÷2=7(ひき)がかめであることになります。よって、つるは18-7=11(羽)であると分かり、答えは、つるが11羽、かめが7ひきとなります。
 中学校で学習する方程式では、つるの数をx羽とおいて考えます。このとき、かめの数は(18-x)ひきと表せるので、足の数について方程式をつくると、2x+4(18-x)=50となり、答えを求めることができます。実際の問題では、つるとかめで出題されることは少なく、下のような問題を解く際に使用します。

 

なぜ?表現力なのか

 

【1個110円のりんごと、1個90円のみかんをあわせて12個買うと、合計金額は1180円でした。りんごとみかんをそれぞれ何個買いましたか。】

 ぜひ、つるかめ算で解いてみてください。答えは、りんご5個、みかん7個です。

 また、特殊算はつるかめ算だけではありません。次に「旅人算」を紹介します。

 

【AさんとBさんが900m離れたところから同時に出発して、同じ道をお互いのいる方向に歩きます。Aさんが分速70m、Bさんが分速80mで歩いているとき、2人が出会うのは、歩き始めてから何分後ですか。】

 

 この問題も、方程式では出会うまでの時間などをx分とおいて考えますが、xを使わなくても旅人算で解くことができます。AさんとBさんが出会うということは、2人の間の道のりが0になるということです。歩き始めた1分後には、2人の間の道のりは70+80=150(m)短くなるので、2人の間の道のりが0になるまでの時間は、900÷150=6(分)であることが分かります。追い越す問題を解く場合も、2人の間の道のりが0になることから考えます。

 

特殊算 成長する思考力GTシリーズ算数8級

 

 特殊算は他にも「和差算」、「差集め算」、「仕事算」、「ニュートン算」など、多くの種類があります。これらは、中学受験の算数におけるテクニックとしては否定的に語られることもありますが、「論理的に考えて解く」という力を養うには、有効な1つの方法といえます。これらの問題の考え方、解法を単に暗記して解くのではなく、その場面をイメージし、工夫して答えを導き出すことが大切であるといえます。(文/学林舎編集部)