2020.12.24

2021年に向けてのメッセージ「子どもたちに必要な生きる力」 文/学林舎 北岡 響

学習現場を考える

 

 「子どもたちに必要な生きる力」と書きましたが、これは、大人にもあてはまります。新型コロナにより、日本の経済は大きな影響を受けています。業種にもよりますが、現在の仕事がつづけられない人も数多くいます。「一途」という言葉が適切かどうかは分かりませんが、日本人の多くは一途に何かをつづけることがひとつの文化、教養として評価をされてきました。一途に何かをつづける、積み重ねていくことは必要であることは否定はしません。しかし、一途であるがゆえに、柔軟に自由に思考を積み重ねることができない場合もあります。世界は多種多様な生き方が一般的です。会社員をしていた人が、会社員をやめて、消防士になる、看護師になる、学校の先生になることはよくあります。逆の場合も当然あります。日本では、そういった制度が整っていないから、生活が安定しないからという理由で、キャリアを経験を積み重ねることをあきらめてしまった人がほとんどです。ですが、このコロナにより不安や失ったことも多いかと思いますが、気づいたこと、発見したことも多かったと思います。その気づきをどう自分に、他者に、社会に還元していくことができるかが私たち大人の役目のひとつです。

 

徒弟制度

 人それぞれ、立場や状況は違いますが、還元できることはたくさんあります。そして、多種多様な生き方を模索しながら前に進むしかありません。
私が学林舎という立場でできることを今まで模索しながら教材を制作し、制作できない教材、教科書は様々な企業に協力していただき提供してきました。その幅を今後は 「子どもたちに必要な生きる力」という大きな枠組みで、教材はもちろんのこと「考え方」なども積極的に伝えることができる活動をすすめていきます。まずは、多くの子どもたちにこの三つの言葉を伝えたい。

 

「その道にしばられる必要はないが、道を究めることによって見えてくる道もある」

 

「道に迷ったら、とことん迷ったらいい。その後に見えてくる道が必ずある」

 

「生きてる限り道はいくらでもある」