2021.06.24
数学的な表現力
表現力育成が今後の学習教育において、キーワードのひとつになります。表現力をどう育てるのか?が学習現場では課題になっています。とりわけ、数学(算数)を学習していく中で、表現力を身につけるとはどういう こ と で し ょ う か ?
広 島 大 学 名 誉 教 授 岡 田 褘 雄 先 生 は
「『数学的な表現力』について考える」の中で「式を読む力」「式で表す力」「式を多様に見る力」、この3つの力を育成することが「数学的な表現力」を身につけることの基盤になることを述べています。また「論証」を育成することが「数学的な表現力」育成の大きな課題であることも述べています。
私たちの多くは、算数、数学は言語学習とはかけ離れた存在であると考えていますが、算数、数学も言語のひとつだと私は考えています。つまり、算数、数学の学力が伸びているということは、言語力=表現力も伸びていると。しかし、学習教育、現場において、その実感は皆無に等しい状況がつづいているといえます。
その理由は「式を読む力」「式で表す力」「式を多様に見る力」の育成で学習が止まっているからです。そして、「論証」を学習することが体系化(カリキュラム化)されていないからです。
こういった状況を打開すべく、学校においては、反転授業を導入することにより、「論証」を学習できる時間をつくり出そうと考えています。ただ、「論証」を体系化し学習指導するには、核となる教科書、教材が必要です。(文/学林舎 北岡)
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